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2017.12.14

「水のプリンセス」一ノ瀬、日本新記録樹立!

「水のプリンセス」一ノ瀬、日本新記録樹立!

 金メダルを手に笑顔を見せる一ノ瀬

【水上競技部】
11月18〜19日
第34回日本身体障がい者水泳選手権大会
@千葉国際総合水泳場(千葉県)

 

 


【日本新記録】
進化し続ける「水のプリンセス」が、日本新記録の樹立という偉業を成し遂げ、また日本の歴史に名を刻んだ。歓声に包まれる会場で見せた笑顔は、首に掛けられた金メダルにも負けない輝きだった。

 

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電光掲示板をじっと見つめる一ノ瀬

 

【挑戦と維持】
11月18〜19日、千葉国際総合水泳場にて開催された第34回日本身体障がい者水泳選手権大会に、水上競技部の一ノ瀬メイ(経営3・リオパラリンピック出場)が出場した。
パラの大会は身体障害の程度によってクラス分けがされており、先天性右前腕欠損症の一ノ瀬はS9というクラスに属する。S9は他のクラスよりも人数が多く競争が激しいクラスで、選手達は競い合い、時に助け合いながら切磋琢磨している。
本番強さが強みのひとつである一ノ瀬は今大会でも大舞台で魅せてくれた。
1日目は50㍍バタフライに出場した。他の追随を許さないスピードとパワー、バランス。全てが上手く重なり合ったダイナミックな泳ぎはとても伸び伸びとしていた。そして、あっという間にゴール。結果は32秒98で、電光掲示板には「新記録おめでとう」との表示が。日本新記録・大会新記録を樹立し、自己ベストも大幅に更新した。「自分でもびっくりするくらいの大ベストが出て、狙っていた優勝も出来て良かったです」と一ノ瀬自身も結果に満足していた。
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「新記録おめでとう!」

 

一ノ瀬はこの種目で大きな賭けに出た。片手バタフライで出場することだ。今まで、左右のバランスを崩さないために右手も使った両手バタフライをしてきた。そのため片手バタフライをするのは嫌で練習もほとんどしてこなかったが、いざぶっつけ本番でやってみると想像以上にぴったりハマった。「片手の方が呼吸がスムーズに出来てピッチも上げやすく、テンポ良くいけました」と、この挑戦に確かな手応えを感じていた。

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片手バタフライで泳ぐ一ノ瀬

 

隣レーンには森下友紀(ダンロップS松戸・リオパラリンピック出場)。この種目の日本記録保持者だった。先天性左前腕欠損症の森下は一ノ瀬と同じS9に属する。リオパラリンピックでも共に戦った仲間の記録を更新した一ノ瀬は、「森下以上のタイムを出して優勝したかった。達成出来て良かったです」とレースを振り返った。
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仲睦まじい様子を見せる(左から)森下と一ノ瀬

2日目は50㍍自由形に出場した。結果は31秒24で、昨日に引き続いて「新記録おめでとう」との表示。この種目では大会新記録を樹立した。しかし、一ノ瀬の表情は険しかった。「自己ベストを狙っていたので嬉しくはない結果です。空がきというか…水を掴めてない感覚がありました。そのせいでタイムが上がりませんでした。いつもより呼吸する回数も多かったです。自由形は、泳ぎ方を変えていっている種目なんです。そのためまだ安定した同じ泳ぎを続けることが難しくて。今日の試合でも泳ぎ出してから迷いがありました」と自らを省みた。

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自由形では大会新記録を樹立

 

【次の舞台へ】
またひとつ偉業を成し遂げた一ノ瀬の大きな瞳は、ギラギラと輝いていた。見据えるものは、自らの更なる進化。「このシーズンは東京パラリンピックに繋がりそうか」という質問に、「繋げます」と屈託のない笑顔を見せた。
座右の銘は「眼は遠くを、足は地に」。未来を鋭く見据えながら、階段をひとつひとつ上る一ノ瀬。強く美しい彼女に世界が驚かされる瞬間は、着々と近づいている。【小寺香名】

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一ノ瀬の成長は止まらない